いち

とりあえず真っ直ぐ歩いてみたが、この先になにかあるのだろうか。
もしもあるとして、それは自分にとって都合のいいことではないだろうか。
何を求めているのか分かり始めてきた嫌悪。
夢を見ているようで実はなにも見ていない。
「願ってもかなわない」と白けて悟った自分に酔っているから目を閉じても
まっすぐに歩けるのだ。


たとえそれが崖っぷちでも気つかないくらいの酔っぱらい。
すごく幸せな一本道。