なな

君の手はどこにあるのか。 白い花は咲いているのか。 すべてが幻でもうそでも妄想でも限りあることには変わらない。朝が来て走り出して手を伸ばして さようなら 夜がきたら逃げるから。私がここにいたことは内緒。もう少しだけ そう、きっともう少しだけ 息…

ろく

手を伸ばしてみたものの 掴んだものはもう持っているもので ためしに弾いてみたピアノはだたの騒音でしかなく 飾り立てたドアとなにもない窓辺に引っかき傷を残そう君はそこにいた うそをついた笑顔 となりの木の葉は一枚もない うそもつけない走り去った車…

つまりそれは嘘で、私はなにも顧みず向かおうとしているのだ。 ただ真っ直ぐに伸びる道は果てしなくしかしあっけないものだ。 なにかあるのではないかと期待した未来 よくある感動に涙してみるときもあった それはそれで転がれ 転がれ まわれ まわれつまりそ…

よん

増えていくものと減っていくもののバランスが取れなくなったとき 傾いた身体を元に戻すのは難しい手を離した風船が空に飛んでいくのをただ見守るだけで 世界がひっくり返ることだってあるなんとなく 蟻の数を数えてみるけど一体何匹? そんなことは隣に生え…

さん

あっけなく あまりにもあっけなく もう永遠に聴けないのだという現実を突き付けられた どうしよう?どうしようもないけど 目も耳も閉じてしまえばいい? もうなにも聴かなければいい? 涙は枯れたと思ったのに サヨナラはいえない また、いつか

なにも言えない なにも言うことがない わかりきったつまらないことしか言えない どうしたらすべてを伝えられるのだろう 言いたいこと? 言わなきゃいけないこと? どうなってもどうしてでも言わなきゃいけないことなんてあるはずないと 思っていたのに 伝え…

いち

とりあえず真っ直ぐ歩いてみたが、この先になにかあるのだろうか。 もしもあるとして、それは自分にとって都合のいいことではないだろうか。 何を求めているのか分かり始めてきた嫌悪。 夢を見ているようで実はなにも見ていない。 「願ってもかなわない」と…

うわのそら

大抵の言葉は聞いていない。聞いていないというよりも聞こうとしない。 もしくは初めから言葉が通じない。 一方的な音の洪水文字の雨。 それでもコミュニケーションが取れているという自信。 たくさんのことが流れてきてそのまま、また流れていく。 たどり着…